タテ・ヨコ・ナナメ

はたらくことについてタテ・ヨコ・ナナメの切り口で語ってみます

職務経歴書はPRするためのもの

転職時、希望する企業に職務経歴書を提出します。
この職務経歴書は、自らのキャリアをPRするためのものです。
いや、本当は単に自分のキャリアの棚卸し用、というのもあるんだけどね。

職務経歴書によって面接の場が得られるかどうか、が決まるわけです。
言うなれば「あなたという商品の商品カタログ」であり「提案書」です。

営業さんで、日頃提案書とか書きまくってる人でも、
意外と自分を提案するのは苦手みたいなんですよね。
苦手というか、何故かやっつけ仕事で作っていたり、こだわりが感じられなかったり。

一番目につくのは適当な誤字脱字。
一度見直せばすぐに気づくような誤字脱字、何で?という感じです。

レイアウトの崩れなんかも気になります。
表形式でプロジェクトベースに経験をまとめることも多いと思いますが、
表が中途半端なところで切れているとかね。

あるいはフォントの崩れ。突然明朝とゴシックが混在していたり。

この辺りは「見た目」なので一度見直せばまぁ分かるはず。
意外とこういう見た目も重要だったりします。

見た目以外では、アピールするところがトンチンカン、てのもあります。
応募職種と関係ないキャリアをアピールしたりとか。
SEがコンサル業界を志望する上で何故かひたすら技術力をアピール、みたいな感じ。

あとは、大して売りにならんよね、という内容のアピール。

「TOEIC600点です!( `д´)キリッ」

…とか言われても、残念ながら今の世の中、600点ではあまりアピールになりません。
英語力あまりありませんが何か?というアピールをしているようなものです。
(なお、もんきち氏は500点台のもよう)

まぁ、英語力のない人がそれを書く分には良いのですが、
実は10年前のスコアで、この10年間ビジネスでもそこそこ使ってます、
みたいな場合は完全にもったいないパターン。
それならTOEICスコアなんか書かずに、ビジネスの場での英語使用経験10年、
と書いた方がよっぽど売りになります。

資格欄に「普通自動車免許証!ドヤァ!」というのもね…。

それをどう活かしたいのさ、と。
(たまにルート営業とかで自動車免許が求められる場合もありますが)

職務経歴書はただ書けば良いというものではありません。
自分の経歴や資格はあますところなく全て書く、というものでもありません。
応募先のニーズに対して、響くであろうポイントを絞って
相手に深く伝わるようにアピールするのが職務経歴書です。

書いているうちについアレもコレも、となりやすいものですが、
あくまで、相手がどう思うのか、ということを意識するようにしましょう。

それだけで書類通過率がぐぐっと変わりますよ。

日々の暮らしの中に企業の存在を意識する

今回は学生向けのエントリーです。

日頃リクルートスーツに身を包んだ学生をよく見かけるようになりました。
駅前、不安そうな面持ちでプリントアウトした地図をひっくり返して
目的のビルを探している女子大生の姿に、ふと萌えている自分がいたりします(照)

それはさておき、就活。
就職人気ランキングが発表され、そんなの茶番だと訳知り顔の社会人が突っ撥ね、
でも何だかんだで学生は応募企業の参考にしたりするわけです。
私もまぁ、あれって茶番よね、と思います。

学生の人気の集まりやすい企業というのは、得てして「知ってる企業」です。
学生が知ってる企業というのは、

  • 消費者向けビジネス(BtoC)を行っている企業
  • 大手の中でも特に大手な企業

のいずれかでしょう。
法人向けの業務を行っている(BtoB)企業などは、
消費者からは見えづらい存在であるため、人気は集まりづらいです。
財務が優良で、シェアも高く、安定的な企業はBtoB系にこそ多いのにね。

企業研究はできれば就活モードに入る前から、少しずつ意識した方が良いです。
就活モードだとどうしても余計なことを考え、客観的に判断しづらいですから。

お薦めしたいのは、
日々の暮らしの中に企業の存在を意識することです。

例えばスーパー。
売り場には企業のヒントがたくさんあります。

食品メーカーは比較的分かりやすいと思いますが、
例えば肉類や惣菜類、あるいは卵に使われるプラスチック容器。
飲料に使われるペットボトル。
そもそも食品が陳列されている棚。
キャッシュレジスター。
レジ袋。
最近は食品棚に小さなディスプレイが設置され、
デジタルサイネージ電子看板)なんかも一般的になってきました。
店内照明もLED化が進んでいたり、
店の外に目を向ければ大きな看板が建物に貼ってあったりします。
巨大な業務用冷蔵庫もありますね。
我々のよく知る白物家電メーカーではなさそうです。

…てな具合に、食品・飲料メーカー以外の企業も多々関わっています。
もちろん、スーパーそのものの運営企業もありますね。

こんな具合に日々のちょっとした生活の中からも、少し視点を変え、
視野を広げるだけで無数の企業が関わっていることが分かります。

私たちの生活は多くの企業によって支えられている
ということを理解し、意識するだけでいくらでも企業を知る
きっかけを掴むことができます。

是非、日頃から意識してみてください。

年収を上げる転職のコツ

前のエントリー「希望年収の考え方」では、
迂闊に現状よりウン百万円もアップしたいなんて希望出すなよ〜、
ということを書きました。

てことは転職で年収UPを狙うなってこと!?

いえいえ、そんなことはありません。
年収UPだってキチンと狙えます。

今回は年収UPするための転職のコツです。
市場価値を上げろとか、必要なスキルを身に付けろとか、
そういう一般的な話ではなく、より直接的、具体的にいこうと思います。

年収テーブルの高い会社を選ぶ

え?
と思いました?
でも、実は最も手っ取り早く確実な方法です。

企業には役職や職務、年齢に応じた年収テーブルがあります。
よくスキルや経験と年収が紐付くと考えがちですが、
スキルや経験よりも、企業の年収テーブルの影響の方が大きいです。

例えば外資金融業界の年収レンジが高いのはご存知の通り。
ハイプレッシャーで実績次第で明日には切られるかも知れないから?
もちろん、それもありますが、例えば情シス部門など、
フロントではない部門も他業界より高い年収レンジであることが多いです。

経験的にはSIerに普通にいそうな30歳の方で年収1000万、という方と以前会いました。
(本人は同期のディーラーと比べて安い、と不満を口にしてましたが)

まずは年収テーブルの高い企業を探す。最も手っ取り早い年収UP方法です。

希望年収を明確に伝える

「希望年収の考え方」では年収UP希望はリスキー、という話をしましたが、
転職の目的が明確に年収UPであって、その条件が最優先されるのであれば、
100万UPだろうが200万UPだろうが、そのロジックがあろうがなかろうが、
はっきりと最初から「年収◯◯万円以上でないと辞退」という意思表示をすべきです。

それにより不利になろうが、最優先事項が年収なのであれば
最初から伝えることで、当該年収がターゲットにならない場合は落とされても
お互い時間の無駄を避けることができるってものです。

但し。

気をつけなければいけないのは、希望年収がどこまでを含むのか、
その点を意識しておくということです。

オファー年収に残業代や諸手当を含んで記載しない場合も多く、
その場合、オファー年収は思ったより低く見えるものの、何だかんだで手当がついて
源泉徴収上の事実年収は高くなったりすることもあります。
自分の希望年収は、残業代や諸手当を含んだものなのか、ベース給与なのか、
その辺も意識しておく必要があります。

現状年収を高く見せる

役職や職務に紐付く年収テーブルとは別に、年収を決定する要素となるのが現状の給与です。
現状給与が高いほど、企業はその年収に見合ったオファーを出そうとします。
その年収テーブルに見合わない場合も「サインオンボーナス」すなわち、
入社時に特別ボーナスを支給します、という形で考慮してもらえることも少なくありません。

現状の年収をどう見せるか。おそらく、
 1.月給×12+賞与
 2.年末にもらった源泉徴収票
のいずれかを記載している方が多いのでは。

上記だと2が正解。源泉徴収票の年収を現状給与としましょう。
源泉徴収票とは、諸手当を含めて実際にもらった金額です。
上記1だと残業代などが抜け、実際に受けた給与より低く見えてしまいます。

源泉徴収票は限りなくリアルな年収ですし、証明することもできます。
基本的には源泉徴収票の数値を出すことです。

が、もう少し突っ込んだコツ。
実際に現金でもらっていないものは源泉徴収票に反映されません。
ストックオプションや、カフェテリアポイントなど。
こういうのを行き過ぎない程度に現金換算して現状給与にONする

要するに、説明し切れる範囲で極力高く見えるように現状年収を書くことです。
その極力高い給与、というのがベースになってオファー年収の算定がされますので。

ただ、あくまで「説明し切れる範囲」というのがポイントです。
申告している現状年収と、源泉徴収票に乖離があり、その差分が単なる水増しだと
何だかんだでもめる原因にもなりかねませんので。



いかがでしょうか。

もちろん、現職でのキャリアと、転職先のニーズがどれだけマッチしているのか、
どれだけ行き先企業に求められるスキルを持っているのか、
ということも重要です。

その点においては競合への転職というのが一番年収を上げやすかったりもします。

が、それだけではないですし、もっともっと大きなインパクトを持つ
年収決定要素というのがある、ってことなのです。

希望年収の考え方

転職時、どこかのタイミングで必ず話題に上る、希望年収。
そもそも転職の目的が年収UPだったりすることもあるわけで、大事な要素です。

ではその希望年収をどう伝えるか。
活躍したプロ野球選手ばりに、前年収のウン倍とか、
そうでなくとも50%UPとか素直に伝えちゃいます?

今500万だけど、外資金融に勤めてる大学の同期は1000万らしい。
アイツが1000万だったら、俺も少なく見積もっても800万ぐらいもらってもいいだろう、
…てなわけで、800万?いやいやアイツ以上はないとね、ってことで1200万?

ブー。

800万はおろか、控えめに600万でも気をつけるべし、です。

そもそも年収はどう決まるのか。
経験やスキルでしょ、と言いたいところですが、大きな決定要素となるのは、
その企業がどれだけお金を持っていて、どれだけ雇用にコストを掛けられるか、です。

要するに企業の年収水準であり、タイトルごとの年収テーブルです。

この年収水準に、本人の経験・スキル・即戦力性、それに前職年収、
そして、その企業がどれだけ本気でその人材を採用したいか、という要素が加わり決まります。

業界的に高年収水準である外資金融やコンサルファームなどに入れば、
自ずと高い水準の給与になるわけです。

ではそういう業界を狙う際には年収ふっかけちゃえ?

そうでもないのです。

500万の人が希望年収600万と書いたとすると、
それを見る側としては

「その100万UPの根拠は?」

と考えます。

普通は転職をすると、慣れるまではパフォーマンスも出ませんし、
場合によってはキャリアチェンジとなります。
キャッチアップするまでパフォーマンスを出すどころか「育ててもらう」ことになります。

育ててもらう立場で年収UP希望とはこれ如何に?てなわけです。

根拠があれば(前年年収は会社都合で下がったが、一昨年は600万だった、とか)良いのですが、
根拠なく年収UP希望というのは、ややリスキーなのです。

無難に現状維持以上応相談とでも書いておけば、
放っておいても上がる時はガツンと上がるものです。
実際、私がサポートした実績でも400万の方に900万のオファー、なんてこともありましたし。
(本人の希望は400万は時短勤務状態だったため、フルタイム時代の500万にしたい、でした)

あ、ちなみに、年収へのこだわりが強く、それ以外の転職理由がない場合は
スパッと希望年収(というか最低希望年収)を書くのもありです。
500万だけど、600万を下回るようならそもそもオファーが出ても行きません、みたいな場合ですね。


…まぁ、そんな前提であっても年収を上げやすくするためのテクニックというのもありますので
それはまた別途。

のんびり書いていこうと思います

基本的に飽きっぽいのでいつまで続くか分かりませんが。
まぁ、のんびりやっていこうと思います。

就活やら転職やら、いわゆるキャリア系の話題が中心の予定です。

普段は名を明かしてこういう情報発信をしているのですが、
ここでは敢えて匿名のままにしようかと思ってます。
とりあえず30代男性です、とだけ。

では、今後ともどうぞよろしくお願いします。