タテ・ヨコ・ナナメ

はたらくことについてタテ・ヨコ・ナナメの切り口で語ってみます

年収を上げる転職のコツ

前のエントリー「希望年収の考え方」では、
迂闊に現状よりウン百万円もアップしたいなんて希望出すなよ〜、
ということを書きました。

てことは転職で年収UPを狙うなってこと!?

いえいえ、そんなことはありません。
年収UPだってキチンと狙えます。

今回は年収UPするための転職のコツです。
市場価値を上げろとか、必要なスキルを身に付けろとか、
そういう一般的な話ではなく、より直接的、具体的にいこうと思います。

年収テーブルの高い会社を選ぶ

え?
と思いました?
でも、実は最も手っ取り早く確実な方法です。

企業には役職や職務、年齢に応じた年収テーブルがあります。
よくスキルや経験と年収が紐付くと考えがちですが、
スキルや経験よりも、企業の年収テーブルの影響の方が大きいです。

例えば外資金融業界の年収レンジが高いのはご存知の通り。
ハイプレッシャーで実績次第で明日には切られるかも知れないから?
もちろん、それもありますが、例えば情シス部門など、
フロントではない部門も他業界より高い年収レンジであることが多いです。

経験的にはSIerに普通にいそうな30歳の方で年収1000万、という方と以前会いました。
(本人は同期のディーラーと比べて安い、と不満を口にしてましたが)

まずは年収テーブルの高い企業を探す。最も手っ取り早い年収UP方法です。

希望年収を明確に伝える

「希望年収の考え方」では年収UP希望はリスキー、という話をしましたが、
転職の目的が明確に年収UPであって、その条件が最優先されるのであれば、
100万UPだろうが200万UPだろうが、そのロジックがあろうがなかろうが、
はっきりと最初から「年収◯◯万円以上でないと辞退」という意思表示をすべきです。

それにより不利になろうが、最優先事項が年収なのであれば
最初から伝えることで、当該年収がターゲットにならない場合は落とされても
お互い時間の無駄を避けることができるってものです。

但し。

気をつけなければいけないのは、希望年収がどこまでを含むのか、
その点を意識しておくということです。

オファー年収に残業代や諸手当を含んで記載しない場合も多く、
その場合、オファー年収は思ったより低く見えるものの、何だかんだで手当がついて
源泉徴収上の事実年収は高くなったりすることもあります。
自分の希望年収は、残業代や諸手当を含んだものなのか、ベース給与なのか、
その辺も意識しておく必要があります。

現状年収を高く見せる

役職や職務に紐付く年収テーブルとは別に、年収を決定する要素となるのが現状の給与です。
現状給与が高いほど、企業はその年収に見合ったオファーを出そうとします。
その年収テーブルに見合わない場合も「サインオンボーナス」すなわち、
入社時に特別ボーナスを支給します、という形で考慮してもらえることも少なくありません。

現状の年収をどう見せるか。おそらく、
 1.月給×12+賞与
 2.年末にもらった源泉徴収票
のいずれかを記載している方が多いのでは。

上記だと2が正解。源泉徴収票の年収を現状給与としましょう。
源泉徴収票とは、諸手当を含めて実際にもらった金額です。
上記1だと残業代などが抜け、実際に受けた給与より低く見えてしまいます。

源泉徴収票は限りなくリアルな年収ですし、証明することもできます。
基本的には源泉徴収票の数値を出すことです。

が、もう少し突っ込んだコツ。
実際に現金でもらっていないものは源泉徴収票に反映されません。
ストックオプションや、カフェテリアポイントなど。
こういうのを行き過ぎない程度に現金換算して現状給与にONする

要するに、説明し切れる範囲で極力高く見えるように現状年収を書くことです。
その極力高い給与、というのがベースになってオファー年収の算定がされますので。

ただ、あくまで「説明し切れる範囲」というのがポイントです。
申告している現状年収と、源泉徴収票に乖離があり、その差分が単なる水増しだと
何だかんだでもめる原因にもなりかねませんので。



いかがでしょうか。

もちろん、現職でのキャリアと、転職先のニーズがどれだけマッチしているのか、
どれだけ行き先企業に求められるスキルを持っているのか、
ということも重要です。

その点においては競合への転職というのが一番年収を上げやすかったりもします。

が、それだけではないですし、もっともっと大きなインパクトを持つ
年収決定要素というのがある、ってことなのです。